百人殺せば英雄です


狐面が不適に微笑んだまま、下から依子を覗き込む。首もとには刃を添えて。


「秋月ぃ、やったぜー。これでちゃらなっ。俺はわるくないー、わるくないー。だから、老舗の駕篭を寄越せよ!」


「あんさんもたまには役に立つんやねぇ。いいでしょ、後でご褒美あげますわ」


いえーいとけたけた笑う骸骨を見向きもせず、秋月は依子から目を離さなかった。


「経験の差、やねぇ。お友達とかぬかしはりますのも、さぞや、戦闘経験はなしと見た」


「くっ……」


「甘ちゃん言いますんよ、そういうの。いくら強い力を持っていても、経験がなければただの持ち物。持ち物は使って初めて、使い方を知る。あんさんは使い方がなってないどす。もっと有意義に使えばいいものを」


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