百人殺せば英雄です
「秋月ぃ、すたこらさっさしようぜっ」
「阿呆。逃げられるなら逃げとるわ」
四方を囲まれているし、上空からも来るとなれば逃げる気もおきない。
「これ全部がお友達という奴なんやろか……」
言うならば、依子の正義の形ともなる。
茶番劇のはずが強大だった。
これほどの妖怪とお友達になるとは、いったいどれほどの努力を積み重ねたのか。
戦闘経験では勝っていた、だが依子の努力には負けてしまった。
「腹立つわぁ」
「ばっ、みしみし言ってる!握り潰すな!」
はあ、と一息ついて、秋月は刀をしまった。溝出を落とし、両手をあげて参ったを表現する。
「かなわんなぁ」
今回ばかりはと、秋月は敗北を認めた。