君桜
「…が……ッ…」
助けて!!
いつの間にか病室の扉に立っていた学さんに目線を向ける。
助けて…学さん…!
息が吸えないの、苦しいの!!
苦しくて、死にそう………
「葉奈!?葉奈ァ!!」
だんだん、周りの音が遠くなっていった。
もう、苦しくて何が何だか分からなくなって、
あたしの前に誰が居るのかも、
あたしのとなりに誰が居るのかも。
でも、温もりだけは……、
「ハァ、ハァ…ッ」
「…クソっ!」
誰かがとてつもなく悔しそうな声がする。
ああ、学さんか…。
「おいコラ!!テメェ、看護師だろーが!!突っ立ってねぇで医者呼んで来いや!!」
…も、ダメ………、
意識が、遠のく…、
「おい、葉奈!!しっかりしろ!!気ィ失うんじゃねぇぞ!!」
んな、無茶な……
そう思い、意識を手放そうとした時…、
「…んゥ…っ!」
唇に、何かが触れた――――――――――――。