君桜
✿Old girl friend
「反省しろよ!葉奈!!」
はいはい。分かっていますよぅ――…。
今、あたしの目の前で鬼のような形相で怒っているのは紛れもなく…学さん。
「……――ったく……」
ため息を吐きました。学さん。すいませんね…。
分かってますよ。あたしだって。
熱あるのに学さんに黙って家でてきちゃって、
しかも自分の家に無言で立ち入って
挙句の果てに怯えながら助けを求めたって…
自由すぎるのもいい加減にしろ!!
って事ですかねぇ…。
いや、ホントに。
アイツが帰ってくることなんか考えてなくて。
…すいませんね。
「…ごめんなさい」
とりあえず素直に謝った。
学さん、怖い…。
「……ハァ……」
はい。深――いため息をつきました。
呆れてるよね、そうだよね。
俯くことしかできなかった。
だって、顔を見るのが、怖い…。