君桜
「葉奈」
「…?」
「11時だ。飯、食いに行こうか」
「…じゅう…いち、じ…?」
サァァァァァと血の気が引いていく。
そ、そんなに寝てたの!?
び、ビックリィィィィイイイ!!
さすがのあたしでもそんなに寝ないよ!!
「ハハッ。起きるぞ」
…っ。
な、に…今の、顔…。
あたしの頭をクシャっと撫で、ベッドから出ていく学さん。
自然とあたしも笑顔になる。
「…」
…え?
な、何…?
何で学さん、あたしを見て固まってるの…?
「あ、の…?」
「あ、イヤ…、んでもない…」
え、え、えぇぇぇぇぇぇぇえええええ!
ちょっと学さん!
ハッキリしてよね!!