それでも朝はやって来る
4 奴隷×いじめ
「おぅ、お帰りぃ!」


玄関を開けるとさも当たり前かのように、朝子は悠里に挨拶された。


「あのぅ。申し訳ないんですが…」

「安心しろ。取り敢えず、お前の父親の借金は全部返してやったから取り立てやが来ることもないだろ」


借用書らしきものを数枚目の前で、ヒラヒラさせた。


「しっかしお前の父親、いったい何に金使ったんだ?結構あったぞ」

「知らないわよ、何に使ったかなんて…」


無視して二階の自分の部屋に戻ろうとすると、ダンッと目の前を片手で塞がれた。


「ちょっ…、部屋に戻りたいんですが…」


「俺、結構頑張ったんだけど、借金チャラにするの。方々散らばってたから、全部返すの大変だったんだよね」


上目遣いで睨まれる。
だんだん顔が近づいて、吐息がかかる距離で止まった。


「ご褒美もらってもいいだろ。俺のホシイモノ…わかるだろ?」


そう言い終わるか終わらないかのうちに、悠里の唇が朝子の唇を捕らえた。

口内をかき回しながら、朝子の唾液をからめとっていく。

無駄な抵抗だとわかっているが、悠里の体を叩く。



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