クズカノ

周りの学生達は男女でサークルだかのイベントの話で盛り上がっていた。

ふつう友達のいない人間は、こういう場面ではいたたまれなくなって去るものなのだろう。

そして充実した生活を送っている学生に小声で悪態をつきながら、嫉妬で心はぐにゃぐにゃ、涙目で自分を心の中で正当化して…そして空き教室で寂しく昼食をとるのだ。

ここまでリアルに妄想することができたが、僕はそういった類いではなかった。
< 33 / 135 >

この作品をシェア

pagetop