君があたしを好きな理由 [短編]
「…じゃ、帰るか」
そう言って瞬が立ち上がって、
あたしに手を差し出してきた。
「え…?」
手、繋ぐ、の…?
あ…あたしから?
…ど、どうすればいいの?
また、自分でも分かるくらいあたしの身体がカアッと熱くなった。
「…遅い。」
「えっ…」
瞬がそう言ったのと同時に、
あたしの手と瞬の手が繋がった。
うわっ…
突然の出来事に、またドキッとする。
そのまま手を繋いで、玄関に向かう。
…瞬、慣れてるなあ…
“――…好き?”
“…っ…好き、だよ…”
あ、れ…
瞬はあたしのこと…どう思ってるの?
あたしは好き、だけど…
瞬からは―――言われたこと、ない…
瞬はあたしのこと…ちゃんと好きでいてくれてるの…?