天然甘々溺愛症候群
「菜穂?」

再び俯いた私の顔を李世がのぞいてきた。
李世の瞳に今にも泣きそうな私の顔がうつっている。

李世の手が私の頬に触れようとしたとき。

「あなたが菜穂せんぱいですか?」

かわいらしい声が聞こえた。

さっきの子だ・・・。
いるの忘れてた。

「そ、うだけど・・・?」

私は顔をあげた。

「私、鳳城 咲香といいます。菜穂せんぱいにずっと会いたかったんです」

キャラメル色の髪を揺らしてそういった。
さっきは気づかなかったけどこの子のリボンの色が青。
後輩なんだ・・・

「こいつね~皐月の妹なの」

「え?」

皐月さんの?妹?

だからちょっと誰かに似てるって思ったのかなぁ?

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