心の声を聞いて

「俺…朝苦手だから、大変だよ」
圭ちゃんは笑った。

昔、和音とあたしで、朝に圭ちゃんの家に行ったとき、まだ圭ちゃんは寝てて、おばさんが無理矢理起こしたら……すごく機嫌悪いかったのを今でも覚えてる。

…低血圧なんだね。

~次は白木駅白木駅お降りの方は~

次の駅のアナウンスがなった。
「あ、あたし、ここで降りるから!!じゃあね!!」

立とうとした時、腕をひっぱられ、またも椅子に座ってしまう。

「……??」
え…何??

「ユイ姉、調子悪いの?」

「え?何で?」

そういえば、今朝、
ママにも言われたなー…。

~まもなく白木駅~

二回目のアナウンスがなり、扉が開いた。

「あ、ごめんっ!駅着いたから!全然平気だよ!!バイバイ」

そういって、急いで電車から降りる。

「……平気じゃないじゃん」


電車を降りれば、後は歩いて10分。
家からは20分でつく。

「……っ」

圭ちゃん…いつのまにか、力がすごく強くなってた…。

顔が熱い…。そんな気がした。
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