心の声を聞いて
「あたしは…和音のこ-…」
「あの、今井先輩っ!!」
-え?
「…?俺?」
「は、はいっ!前田遥菜っていいます。今井先輩…。その人…。彼女ですか?」
「か…和音の?あたしが?違う違う!!ただの幼なじみだよ…」
ズキズキ
「ユイ-…」
「よかったっ!えと…。今井先輩…。ちょっといいですか?」
「あの…ごめん今は-…」
「行って来なよ!いいよ。あたしは一人でも食べれるから!」
ズキズキ…っ痛い…。
「……。おー…じゃあ、行こっか…」
「わぁ!有り難うございますっ」
その子はあたしにペコっとお辞儀をした。
「和音…。さっきの質問の答え。あたしはあんたの事、大切な幼なじみだと思ってるよ…。」
「ふ、何だそれ…俺も!」
和音はニカッと笑った。
あたしも、笑顔を返した。
でもきっと、その時の笑顔はすごく笑えてない笑顔だって、自分でも分かった。
和音…。和音…好きだよ…。