天神学園高等部の奇怪な面々Ⅶ
次の障害物は壁。

コース上に立ちはだかる3メートルもの壁だ。

当然迂回など無し。

自力のみでこの壁を乗り越えていかなければならない。

が。

「懐かしいのぅ…幕末(むかし)は敵方の屋敷に斬り込む時は」

ダンッ!と強烈な踏み切りと共に跳躍!

「こうして塀を一跳びして奇襲をかけたもんじゃ…くくっ、幕府方の慌てふためく様といったらなかったのぅ」

思い出話を披露するほどの余裕を見せつける藤原翁。

他の選手達は、翁の後塵を拝するのがやっとだ。

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