スカイ




次の行事は、合唱コンクール。

11月の初めに、少し学校から離れた市民会館で行われる。

練習は、音楽の時間と、放課後に少し、2週間前になったら朝にもやる。

うちのクラスが歌う曲は、他のクラスと比べて難しいと言われていた。
だから、皆張り切って練習…の、はずなんだけど、本当は。

男子が真面目に練習してくれなかった。

よくある、お決まりのパターン。
クラスの目立つ女子(おもに理穂ちゃん)が「男子ちゃんと歌って!」と怒るが、全く聞いてくれない。

「合唱なんてたりぃー!」という奴ばかりだ。

前田くんの様子を見てみると、歌うどころか口も開いてない。

さすがに私も腹が立った。


そんなある週の金曜日。
放課後の合唱練習を終えていつも通り図書室に行くと、前田くんは先に来ていた。

「前田くんっ!!!」

私は図書室なのにしかも図書委員にも関わらず大きな声で名前を呼んだ。

「…なに?」

前田くんは珍しく無表情を壊して、怖がるような顔をしている。
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