三度目のキスをしたらサヨナラ
私は、バスの窓からソウの住む街につながっているであろう空を覗き込みながら、呟いた。






ソウ。

あなたは今、何をしているの?


ねぇ、ソウ。

あなたは今、幸せですか?





……私?



私は、幸せだよ。

ソウに沢山の思い出と温かい気持ちをもらって、

ずいぶん強くなれたもの。





だけど、ね。


ソウがそばにいてくれたら、

私はもっと、もっと幸せになれるのに──。









こうしてバスは、大きなブレーキ音を立てながら、

見覚えのあるバスターミナルへと到着した。



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