牙龍 私を助けた不良 上
side:***
自分とよく似た彼女が苦しんでることは、分かってる。誰よりも、彼女は優しいから。
それでも彼女は笑う。
ケタケタ、ヘラヘラ。
作り物染みていて、だけど巧みに作り出されているそれは、見破れないくらい自然に振る舞われる。
こんな世界、ぶっ壊れちゃえばいい。
「どうかしたの?」
ボーッとしてたら、心配そうに聞かれて、何でもないと首を振る。きっと、バレてるだろうけど。