牙龍 私を助けた不良 上
雨音が、また一際大きく聞こえる。まるで、雨の中にいるみたいに大きくなるそれに、動けなくなる。
動かなくちゃいけないのに、足が凍りついたように、その場にピタリとくっついている。
戸惑いに焦って固まっていると、扉に向かって誰かの足音が近付いて来て。
音もなくゆっくりと扉がスライドされて、私は本当に動くことが出来なくなってしまった。
そして、
「緋龍・・・」
「凜華ちゃん・・・?」
会いたいと思い続けて、声が聞きたいと願い続けていた彼らの顔は、三年のうちに、随分と変わっていた。