嘘カノ生活
校門を出たところであたしは、腕を掴んでいる間宮さんの手を振り払った。
それに少し驚いたのか、首を少し傾げる。
「間宮さん!教室まで入ってくるなんて非常識です!」
「だって高校って懐かしいし、入ってみたくなって」
「…答えになってません!」
この人は俺様な上に、非常識極まりない。
喋るようになってまだ少ししか経っていないのに、間宮さんの性格が段々見えてくる。
…もちろん、短所ばかり。
「それと、クラスの人たち驚いてたじゃないですか」
「あ?そうか?」
「…そりゃもう」
どうしてあたしはこんな人と付き合わなきゃけないんだろう。
「ま、良いだろ。それよりバイトの時間までまだあるし、どっか行こうぜ」
と、あたしの返事を聞かないうちに、またしてもあたしの腕を掴んで歩き始めた。