嘘カノ生活

「間宮さん、どこ行くんですか?」
 


この人のこういう性格を理解したあたしは、もう逆らわないことにした。 

そうしたところであたしの意見が尊重されるわけもないからだ。
 


「んー、ゲーセンでもいく?」
 
「あ、あたしお金使いたくありません」
 
「ばーか。俺のおごり!」 
 

 
…あ、笑った。
 
いつも笑ってるんだけど、なんていうか意地悪い笑いじゃない。

そんな間宮さんは嫌いじゃない、なんて思ってしまった。

だけどついさっきまで嫌っていたのにこんなのおかしい、とその思いを振り切る。


 
「俺、UFOキャッチャーとかすげえ得意」
 
「…そんな顔してますよね」
 
「え、それって褒めてんの?」

「まあ、あたしなりに」
 


…あ、また笑った。
 



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