嘘カノ生活
「さて、そろそろバイト行くか」

間宮さんは何もなかったかのようにベンチを立った。

 

キスなんてもう慣れてるんだろう。

だって間宮さんは大学生で、どう見てもモテる。

キスなんて数え切れないくらいしてるに決まってる。


それはあたしにとってはどうでも良い事なはずなのに。

考えるとどうしてか、胸がひどくきしんだ。

 

 
「もう勝手にキスとかなしですよ」

そんな事いったけれど。

さっきと何も変わらない風に装っているけど。

 
 
好き、なのかもしれないと思った。

思いたくなかったけれど。

こんな風に、まだ喋るようになって少ししか経っていないから。


なのにどうして、好きだなんて思ってしまったんだろう。 
 
 
間宮さん、

もし好きになったら、どうすれば良いんでしょうか。

嘘の彼女、のあたしはどうすればいいんでしょうか?





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