届かぬ出ぬ声。

重い想い。

麗子SIDE
睦月に会いたくて家を出た。
好きで好きでしょうがなかった。
こんなに人を思ったのは初めてかも知れない。
それほど睦月のことを愛していた。
こんなにもどかしい感情が自分に有ったことにびっくりした。
「おはよ~。」
そう言って月の異名に入ると憐さんと睦月と女の人が話をしていた。
何の話だろう?
みんな私の存在には気付いてないで話していた。
「麗子ちゃんと付き合っても傷つけるだけかもよ?」
女の人は睦月にやたらと触りながらしゃべる。
私のことを・・・話してるの?
「だって・・・」
睦月は否定しようとしてた。
だけど、その言葉を遮って女の人はいった。
「睦月は年なんだし。麗子ちゃんはまだ若いんだよ。」
私の話?私と睦月さんは別れた方が良いって言うの?
ヒドイ・・・ヤダよ。好きなのに。
私だけが好きな訳じゃないよね?
信じて良いんだよね?
「憐君はどう考えてるのよ!!!」
女の人は必死になって憐さんにまで話を振っていた。
憐さんまで私の恋路をじゃまするの?
「俺は・・・」
憐さんの言葉が出てくるか出ないかの前に私は言ってしまった。
「憐さんまで別れればいいって思ってたの?ヒドイです。」
盗み聞きしていたのばれちゃった。
だけどもう良いや。たぶんこの恋終わったから。
「麗子ちゃんっ・・・聞いてたの?」
憐さんは焦って否定しようとしてた。
それは事実だってことだよね?
自分で墓穴掘って馬鹿じゃない・・・
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