DEAR J
純斗はしばらくの間ずっとまゆゆのサインを見つめていた。
「板野って何気優しい(笑)」
純斗がイタズラに言うから少し照れて自分でも顔が赤くなってくのがわかった。
「板野はいつも可愛いけど赤くなる板野はもっとかわいい」
ふざけってわかってたけどともの心臓は爆発寸前だった。
「あ・・・あんたってめずらしいよね!」
照れ隠しに話を変えた。
「なんで??」
「だってとも一応AKBで有名だし・・・皆仲良くなりたいと思うでしょ?」
「そりゃあな」
「でもあんたっていつもともに反抗的じゃん!!!」
自分の発言した言葉に少し照れながらもいままで気になっていた事を聞いた。
「・・・」
純斗しばらくの間下を向いて黙っていた。
「ねえ・・・俺の推しメン知ってる??」
口をあけたと思ったら意味の分からない事を言ってきた。
「まゆゆでしょ?」
「俺の推しメン・・・まゆゆじゃねえし」
一瞬頭がこんがらがって何がどうなってるのかよく分からない状態になった。
「俺の推しメン知りたい?」
え・・・もしかしてとも・・・かな?
「うん・・・・・・」
「俺の推しメンは・・・」
ドキッ
「俺の推しメンはな?」
ドキッ
「みゃおなんだ」
期待はずれの言葉にともはがっくり肩をおとした。
「あっそ」
ともはすねたふりをして純斗を睨んだ。
「俺のこと純ってよんで?」
「うん。じゃあもう用ないから」
ともは最後に純を強く睨んで早足で帰った。