DEAR J
二人は顔を見合わせた。
少しの沈黙の間その男が口を開いた。

「お前板野友美?」
上から目線の口調ちょっとむかついたから面白おかしく返してやった。

「そうだよ~私があの有名なともちんだよ~サイン欲しくて来たの??(笑)」

隣で友達はクスクスと笑っていた。
「お前のサインなんて誰も欲しがらね~よ」

「は?なにこいつマジきもいよ~(笑)」

「人気になると性格ってこうも変わるんだな」
男は面白おかしく笑った。

「うっせーな!で、用件は何なの?」

「俺まゆゆ推しだからサイン貰ってきて」

「ばっかじゃねーの?(笑)」
男は紙に書いたメモをともに投げて余裕そうに帰っていった。

「おいっ!なんか腹立つな・・・」
あんな態度とる奴初めてだったから少しだけ気になった。


「とも~?あいつ知り合い??」

「えーっと・・・うん、まあ」
何を思ったわけでもないけどなんとく嘘をついた。

「超イケメンじゃん!!まさか彼氏!?」

「違うよ。ただの友達」
確かにあいつすごいカッコよかった。
モデル並の顔にスタイルの良さに制服の着こなし方。
性格さえよければ完璧なのに。


昼休みになりそいつのクラスに行って適当に男に話しかけた。
「ねえちょっといいかな?」
いきなり話しかけられた男はすごい慌てていた。

「な・・・なんですか??てかともちんだよね??」

「え?知ってるの~ありがと~!!」
面倒くさいから適当に返して本題に入った。
「あのさこのクラスにいる背が170くらいある人ってだれ?」

「ん~・・・あ!もしかして純斗のこと??」

「じゅんと?ありがとうこれだけだから」
ともは愛想笑いをして教室に帰ろうとしたら男がともの腕を引っ張ってきた。



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