【モテ期到来】
沈みきっていた白石も、「今週末は合コンだぞ」という岸の囁きに徐々にテンションをとり戻す。
岸は「白石の扱いには慣れている」と言うだけあって、まるで手の上で転がすが如く白石を操る。
「白石。俺、メロンソーダ飲みたい。」
「メロンソーダか?判った。ちょっと待ってろ~?」
尻尾を振ってドリンクバーに行く白石。
「岸って…こわい。」
「あの馬鹿の思考なんて単純過ぎるから透けて見えるんだよ。」
透けて見えるとか…!
魔術師ですか!?と聞きたくなる。
岸は部活においても計算高く、部員をまとめるのも得意だった。
顧問もそんな岸だからこそキャプテンに抜擢したんだと理解したのは最近になってからだ。