【モテ期到来】
「紗夜香ちゃんの何に頭に来たわけ?」
「言いたくない。…太一、あの子の事本当に好き?」
「…好き…だよ…」
「なに、その間は…!」
駄目だ…これ以上この話したら、言わなくていい事まで言っちゃいそう。
「もうこの話は終わり!…ほら、公園行こう!」
太一は納得のいかなそうな顔をしてたけど、私はそれにあえて気付かないフリをした。
久しぶりにキャッチボールをしたら、凄く下手になってた。
「…鈍ったな、お前…」
「うるさいなぁ!久しぶりだからよ!」
ムッとする私に太一が楽しそうに笑う。
その表情、好きだな~…
「…悪かったな。今日へんな事言って…」
「別に?私もへんな事言っちゃったし…。」
「…なんで頭に来たの?」
相当気になってるらしい太一がまたその話題を出して来た。