【モテ期到来】



八木澤は2ベースヒットを放ち、うちのクラスは逆転勝利。




男子とハイタッチを交わす。




八木澤は「佐久間のお陰~」と調子のいい事を言ってた。




「佐久間ってキャッチボール出来る?」




「出来るんだな~これが!」




「マジ!?やろ~ぜ!まだ時間あるだろ?」




私にグローブを手渡す爽やかな八木澤。




友達が待っててくれるって言うから少しだけキャッチボールした。




「俺、彼女とキャッチボールするの夢~」




「そうなの?ごめんね~彼女じゃなくて~」




「佐久間が彼女になってくれてもいいよ?」




「あはは!調子いいヤツ!」




それはないよ、八木澤。




だってもう私、あなたの事好きじゃないもん。




「アカリ~!そろそろ行くよ!」




そう言われて八木澤にグローブを返す。




「俺等も応援行くよ!」




「ソッコー負かしちゃうから応援する暇ないかもよ~?」




なんて冗談をかます私。




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