げーむ
「...美崎ッ!!」


「!!!」


綾瀬の必死そうな声に私は我に帰った。


「あ...」


「ちょ、いきなりどうしたの?頭とか、どっか痛いの?」


「...いや、何でもないよ」


綾瀬が不安そうな顔でこちらを見ている。


...いや不安だけではない。


恐怖さえも感じているように見える。


「なら...いいけど」


少しの間をおいて、綾瀬が安心したように私に手を差し伸べる。


あの瞬間、私は転んでしまっていたらしい。


綾瀬の手を取って、立ち上がった。


その時、私は気づいた。


この屋上には私と綾瀬しかいない。


今まで綾瀬に聞きたかったことがたくさんある。


扉のつっかえがある限り、屋上には誰も来れないし。


...聞いてみようかな。


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