げーむ
「綾瀬稔さん。私についてきて下さい」


今の放送と同じ声が扉の向こう側からした。


「とりあえず、今は従うしか...生き残る道はないよね」


私は言った。


「綾瀬。ウチも、直にそっちにいく」


「え!?でも」


「綾瀬1人に重荷を背負わせらんないよ。...それに」


綾瀬の肩をギュッと掴む。


「ウチ等、友達でしょ?」


「美崎...」


「...わかったら、早くいきなよ」


扉の向こう側から軽い鼻歌が聞こえる。


...こういう人に限って、怒ると怖い。


「...じゃ、私いくね」


綾瀬が扉に向かって歩いていく。


大丈夫。


ウチもすぐ行くから。


だから、今は。


「...ばいばい」


私がそう言ったのは、扉が閉まった後だった。


「百合、大丈夫か?」


心配そうな顔をした光希が、私にティッシュを差し出した。


「?何、これ...」


「何って...ティッシュだよ」


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