愛 ~①巻~
~陸side~

龍も菫幼稚園だったとは…。

しかも由希ちゃんまで…。

分からなかったな。

偶然が重なり過ぎだ。

「なぁ!なんで…未來、泣いてたんだ!?」

今、未來は寝ている。

話すのなら、今のうちだ。

『実は…………』

――――――――――――――

「陸ぅ~!!」

『なぁに?未來♪』

まだなんにも知識が少なかった、あの時。

「えへへ!見て!マッチ見つけたよ!」

『マッチで何するの?』
俺は未來に聞いた。

「火を付けるんだよ?」
『えっ!?駄目だよ。未來…』

「良いの!来て!」

俺はそのまま幼稚園まで引っ張られて行った。

「付けるよ~」

『うん』

ポッ

明るい火が灯る。

他の幼稚園児は別教室に居る。

ポトッ

「あ…」

未來が火が付いたままのマッチを、
落としてしまう。

「落ちちゃった…もう一回しよっ」

『えっ!?』

落ちたマッチの火が紙に燃え移る。

『未來!』

俺は未來が持っているマッチに手を伸ばす。

「へ?」

『あつっ!』

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