One Day~君を見つけたその後は~
でも、私が口に出せる“将来”は、いつだって“少し先のこと”まで。

それも、ドキドキしながら、ヤマタロの顔色をうかがいながらじゃないと話せない。


だってね。

いくら冗談でも

「まだつきあい始めたばかりなのに、そんな先のことまで考えてるの? 重いなー」

なんて言われちゃったら、私、きっと立ち直れない。

ヤマタロは絶対本気でそんなこと思わないし、このことを正直に言ったら「お前、考えすぎ!」って笑われるだけだって分かっていても……ね。

私は三ヶ月前からずっと、シャボン玉みたいにフワフワ。
どこか夢心地のままなんだ。


それなのにヤマタロってば、さっきみたいに、1年以上先のことをサラッと口にしちゃうんだもん。

絶対、私の方が必死だし、負けてるよ!


……でもね。

さっきの言葉で、ヤマタロの考える未来にはちゃんと私がいるんだって分かって、ホッとしちゃった。

私、卒業してからもヤマタロの隣にいていいんだ……って思えて、すごく嬉しかった。


そんな、ヤマタロの何気ない一言で、

こんなに胸がきゅーって締め付けられて、

嬉しくて泣きそうになってるなんて、


ヤマタロ、絶対気付いてないよね?



なんだか照れくさくて、この“一人しんみりモード”を払拭したくて。

私は話題を変えることにした。


<そうだ! お土産なにがいい?> 

ロビーの隅っこにある小さな売店を横目でチラッと見ながら、さらにメールを続ける。

<……っていっても、大したものは売ってなさそうだけど>

すると、すぐにヤマタロから返事が返ってきた。


<何もいらない。深月がいい>

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