One Day~君を見つけたその後は~
……その前に、来年度のクラス替えが憂鬱なんだけどね。

絶対、みんなバラバラになっちゃうし。



「もしかして、慎も一緒に誘われてるのか?」

物思いにふけっていた私の隣で、ヤマタロが目を細める。

……やばい、話はまだ続いてたんだ。

「うん、一応声はかけるみたい。でも、慎はもっとレベルの高い大学を狙うんじゃないかな?」

そう。
慎の実力だったら、私がどんなに頑張っても絶対に入れないような、偏差値の高い大学に合格できちゃうから。

「じゃないと、もったいないよ」

「ふーん」

すごい棒読み。
ヤマタロは、不機嫌そうだ。

……慎の話題を出したから?

でも、先に名前を出したのは、ヤマタロなんだからね!


「面白くない」

「え? どうして?」

慎と同じ大学に行くって決めたわけじゃないのに?


すると、口をへの字に結んだヤマタロに、

「どうしてって……」

冷ややかな目で睨まれた。

「……ったく、お前は……」


ふと、ヤマタロの視線が私の首のあたりに移った。

視線の先にあるのは、クリスマスにヤマタロからもらったネックレスだった。
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