Maria ~私の心を貴方に捧ぐ~
アンティークな作りのお店に着くと、案の定入り口では長い行列が出来ていた。


これ…相当待つんじゃないの?


最後尾に並ぼうとしたら、京ちゃんはお構い無しにお店に入ろうとする。



「ちょ、ちょっと!!並ばなきゃッッ」

『いいんだよ』

「え!?」



そう言うと私の手を握りお店のドアを開ける京ちゃん。


京ちゃんから手を握られたの初めてかも…じゃなくて、何考えてんの!?



『予約してる成瀬ですけど』

「成瀬様ですね、お待ちしておりました。ご案内致します」



……予約?


してないって言ってたのに……京ちゃんってば………。


嬉しくて顔がにやけちゃうじゃん。





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