Maria ~私の心を貴方に捧ぐ~
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後一月もしないうちに高校の卒業式がある。


でも俺は出られないだろう。


いつ退院できるか分からないから……。


また、入院生活に逆戻りだ。




コンコンコンッッ


返事をすると、まりあが笑顔で病室に入ってきた。


今俺の心を照らしてくれているのはまりあのこの笑顔かもしれない。



「まさかスウェットのまま!?」

『悪ぃかよ』

「綺麗な星を眺めて横見たらスウェットの京ちゃんがいるなんて…全然ロマンチックじゃなぁぁぁいッッ!!」

『俺はロマンチック何て求めてねぇし』



頬を膨らませて俺の座っている車椅子の後ろに回ったまりあに「女心が分かってない」とボソッと呟かれた。


まりあは聞こえないように言ったつもりだろうが、しかっり聞こえていた俺は気付かれないように笑みを零した。





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