愛を知った時
廊下を歩きながら
「緊張してますか?」
「少し…」
そういった私に
「大きく息を吸って下さい。そして、不安と一緒に吐き出すイメージで吐いて下さい」
私は言われた通りやる。
少し落ち着いた気がする…
そっと背中を押されて、私は父の横に付く。
「パパ大丈夫?」
「ああ、大丈夫だぞ」
パパの顔を見ると、又熱いものがこみ上げてくる。
「パパ……今まで本当にありがとうございました。」
「幸せになるんだよ」
そう言ったパパは、ぐっと奥歯を噛みしめていた。