雪解けの頃に
 ガサガサッ。

 カササッ。

 カサ……。

 
 徐々に震えが収まってゆく。

 
 念のためにもう一度大きく深呼吸をして、理花はゆっくり目を開けた。

 

 ためらっていてはまた止まってしまうに違いない。
 
 理花は一枚目の便箋の最後まで、一気に目を通していった。


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