吸血男子
「脱獄してないぞ」

「うん」

「ちゃんと入って20年待った」

「うん」

「口が動くようになった」

「うん…ッ」





 前までは頭の中を響いていたスーくん声はきちんと目の前に立っているスーくんから聞こえる。



「おかえりッ…」

「ただいまと言いたいところなんだがな…」

「どうしたの?」

「すぐに魔界に戻る」





 え……一緒に住まないの?




「結婚するんだ」

「は?」

「美梨亜とあの男のように結婚するんだ」

「…うっそ」





 なんか急すぎで話しについていけない。




「またいつか遊びに来る。今度は嫁さんも」

「そっかー…うわー…息子を婿に出す気分だよ」

「まぁいい。あの男にもよろしく言っとけ」

「わかった。またいつでも遊びに来てね?」



 にこっと笑うと消えたスーくん。




 海斗君にあって行けばいいのに。










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