空色クローバー

…俺は馬鹿だ。(空side)

初恋の人の話から。
一瞬、ドキッとしたが、彼女はそれには気づかなかった。

そして、前に言ったことと重複してる部分があるかもと前置きしてから話し始めた。

海の、『空くん』との思い出は、
『椿さん』じゃない昔の俺の思い出。

俺が覚えて無いことも、覚えていた。

「だから、あの二つは私の宝物なんです。」

陸が言ってた宝物の話。

「それから、好きな人は出来なかったんです。水月が一緒ならそれで良くて…」

北野の親友が言ってたボディガードの話。

全て本人の言葉によって繋がっていく。

「…どんな所が良かったんだ?」

話しが終わってから、何とも思ってないように、さりげなく聞いてみた。
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