先輩とあたし
髪の毛はボサボサ、宿題も何もせず、朝を迎えた。


「さすがにこれじゃ外でれないわ」
独り言を言いながら部屋を出た。


「ふわぁ~」
あくびをしてたら、後ろに気配を感じて振り向くと、そこには…道田…新…先輩??
んん?
ちょっと待て、ここはあたしの家、うんあってる。
目の前の人物、道田先輩…あってる。
あたしの家に道田先輩…ん?
なんで、道田先輩??

いつも見ている情景にそぐわない人物がいたからあたしの頭は?がいっぱいになってしまった。


「お前、まぬけ面しながらあくびしてたら、やべぇぞ」

本物なのかな?
ためしに先輩のホッペをペチペチしたら「なんだコイツ」って顔されたから、あたしはあわてて手を引っ込めた。
あたし学校の有名人に何をしてしまったんだろう。


「すっすいません」
逃げるようにリビングに入った。
お父さんと先輩以外は全員そろってた。
お父さんはもう仕事に行ったみたいで、昨日から全然会えてない。


「あら、葵そんなにあわててどうしたの?」

「家に、道田先輩がいっ、いて」

「新クンなら昨日から泊まってるでしょ、もう何いってるのこの子は」

昨日…あっそっか。
すっかり忘れてた。もしかしてボケが始まっちゃったりして。
老化防止しなきゃ。
なんてバカなこと考えてたら、先輩もリビングに入ってきた。
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