『若恋』若の嫉妬【完】



みんなで車に乗り込みカプリチョーザまで行き生パスタを食べてりおも満足そうだった。


「奏さん、デザートもすごい美味しい!」

「よかったな」

「うん」



郡司ってヤツも育子さんも仁や毅と車の話で盛り上がっていたりと違和感なくうまく溶け込めている。


一緒に行動しても嫌がられてはいないようだ。



安心して少し席を外してトイレに立つ。



「大神さん」

「あ?」

呼び止められて振り返る。

さっきから気になっていた視線の主がそこには立っていた。



「お昼ご馳走さまでした。すごく旨かったです」

「なら、よかった」


樹というヤツとどう接していいのかわからない。
意識すればするほど話にくい。



「文化祭でクラスの劇やるんだってな?」

他愛のない話ってのがこのくらいしか思い付かない。


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