いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・
なんで奈緒子に子供が・・・?


すると奈緒子は気まずそうに俺から顔を逸らした。


奈緒子・・・


そして、男の子を抱きしめる手から見えたもの・・・
薬指に指輪がしてあった。


えっ!? 指輪・・・


奈緒子・・・


「雄志。」


奈緒子は何かを言おうと顔を上げた。


「そうやったんや・・・
奈緒子、結婚してたんや・・・」


「えっ!?」


「そうやんな? 奈緒子みたいな女が
今まで一人なわけないよな・・・?
そうかぁ・・・
それやのに俺はおまえと・・・・」


俺は怒りの様な絶望の様な
どうしようもない感情が込み上げて来た。


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