彼女の10円。
それでも俺はコンビニへ向かう。



いるかな…。



「いらっしゃいませー」



純だ♪



純の声を聞くだけで俺の心臓の音は早くなる。



俺は今日もジュースを持ってレジへ向かう。



「太一。あんたオレンジジュース好きなの?」

「別に…」



俺は純に会いに来てるって気づいてよ。



「148円」

「はい♪」



そんな対応、普通の客だったらキレちゃうよ…



「はい。お釣り。」



俺は純からお釣りを受け取り財布にしまう。



「純さ、土曜日とか、暇じゃね?」

「暇じゃねぇ。」

「バイト!?」

「ファミレス。」



バイトか…



飲食店の土曜は忙しいよな…



でも俺はめげない!!



ヘタレは卒業だ!!



「夜は!?」

「何で!?」

「どっか遊びに行かね?」

「……。」



黙った。



どうしよう…。


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