彼女の10円。
「何で太一と…」

「ダメ?」



純は困った顔してる。



何て答える!?



「ヤダ。」

「何で!?」

「ガキに付き合うほど暇じゃないの。」



はぁ…。



俺は沈んだ心を引きずって家まで帰った。



純は俺を恋愛対象に見てくれてないよな…。



ねぇ、俺を見てよ。



こんなに純が好きなんだよ?



早く気づけよ…



この日は拓が遊びに来なかった。



俺は寂しく布団に入り、純の事を思い出しながら寝る。



「太一!!いつまで寝てるの!!もう拓ちゃんが来たわよ!?」



拓!?



嘘!?



俺は完璧寝坊…。



拓を待たせるのは悪いから先に行ってもらった。



俺も急いで準備をして家を出た。



俺は久しぶりに走った。



なのに。



「市川。俺の授業に遅刻してくるとは。いい度胸してんね?」



1時間目中先だし!!



「放課後俺の手伝いな♪」



今日はついてねぇな…


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