君の檻から出されたなら。



「どうして外に出ることはいけない?」


俺が尋ねれば、彼女はこちらを見て微笑む。





「愛しているからよ」




いつもと同じ答えだ。



俺が離れることを何よりも拒絶している。

そして何よりも恐れているんだ。




彼女は俺へ、異常な愛を抱いている。




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