レンアイ指導室～甘々な指導～【完】

「えっと……、その……」

「菅原さんって、いつも大人しいよね。だから、何でいるのかなと思って。……ねえ、何で？」

うつむいていた私の顎を掴んで、無理やり目線を合わせられる。


「いやあ……っ！」

先生の手を振りほどき、ドアを開けようとする。

だけど、なぜかそれは開く様子がない。


「残念だけど、鍵は閉めさせてもらったよ。菅原さんに逃げられないように、ね」

「……っ」

あきらめて後ろを振り向き、先生を睨んだ。


「菅原さんに睨まれても怖くないし、むしろ可愛いんだけど？　……あ、この際だから、教えてあげようか？」

「な、何を、ですか……？」

ただならない静かな空気の中で、空しく私が唾を飲む音が聞こえた。


「俺がこうして迫ってる理由を」