【完】キスしてッ! -年上甘々☆溺愛カテキョ-
「数学、相当ダメらしいな。」
うっ…それをどうにかしてもらうために、こうして舜くんに教えてもらってるんですけど…。
ガクッと頭を垂らすと、聞きなれた着信音が鳴った。
…これ、私の携帯のだ。
チラッと舜くんを見ると、「出れば?」と言われ……。
私は携帯を持って廊下に出る。
「もしもし……?」
女子校通いの私に、男の人の番号なんてほとんど入っていない。
当たり前というか、相手はもちろん女の子。
でも、ろくにディスプレイも確認せずに出たから、誰かわからなかったけど…。
『ひな、ちゃんと勉強してるー?』
声ですぐにわかった。
美織ちゃんだ。
「うん………」
いつもメールをしない代わりに、なにか用があれば電話をくれる。