神崎探偵事務所へようこそ!!



そう呟いた瞬間。



私の目の前には、黒いスーツに黒いサングラスをつけた、謎の男達がグワッと大群で押し寄せてきて




「取り押さえろ!!
オンナだろうと容赦はするな!!」




「キャッ…!!!」




私は3人の男に取り囲まれ
あっという間に羽交い絞めにされて
手首を思いっきり捻られて
床に叩きつけられた。





10人以上はいるであろう黒い軍団。
熊みたいにゴツイやつもいれば
ナイフみたいに鋭利な瞳をした男もいる。






――なに!?なんなの!?これっ!!!!





なんとか逃れようと体を捻り
足をバタつかせるけれど
男たちの力は強くてびくともしない。




しかも、捻られた手首もそんなに力を入れられてないのにもかかわらず、痛くて痛くて筋がギリギリと音を立てて痛む。






やばい…!!
ヤバイ…!!




このままだと絶対にヤバイ…!!





なんとかしなきゃ!!
なんとかして逃げなきゃ…!!!!







聖ちゃんといつも遊びでやってるプロレスごっこを思い出して何とかこの拘束を解こうと、もがくけれど……





「ほぅ…技の解き方を知ってるのか。
でも残念だったな。」


「うぎゃっ!!いったーーーいっ!!!」


「小娘の浅知恵では俺の拘束は解けんよ。」





私の手首を捻っている男は、そう言って更に手首をありえない方向へ倒していく。





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