カンボジアのコト

うたこさん

「どの方が、京唄子さんですか?」
「この方です。」
たくさん顔の象が並ぶその1つに…。
いた。
いたよ…京唄子さん。
「似てる?」
「似てる!めっちゃ似てる!」
こうして、しげしげと顔を眺めると、たくさん並ぶ顔が1つ1つ違うことを改めて知った。
過去2回は、あ”ーーーーーーーーーっちい!暑い!めっちゃ人多いし!!とか思っていた。
でも,今は、石が冷たい。
「ガイドブックの写真は、ここから見えた景色ですよ。」
と、サニイが石をのぼっていく。
あ、ホントだ。ガイドブックに載ってる写真と一緒だ。
石にへばりつきながら、もそもそ歩いていくと、20代と思われる外国人の方の男性が1人座って物思いに耽っていた。
私に気づいた。
とりあえず、ヘラッと笑って挨拶だけして、移動。
彼も、ニコッと笑って挨拶だけした。
そして、彼は、また顔を戻して、また思考の中へ戻っていった。
この中で何を考えたんだろう。
他には誰もいないアンコールトム。
気持ち良くて、飛んだり跳ねたりした。
よく、団体写真を撮っている所にも、誰もいない。
その真後ろには、深い穴が開いていることを知った。これは、オバちゃん達が、あーだこーだしてると落ちるよ…。
なんだろう、はい、写真撮りますよー並んでーって並んだ後ろに、深い穴が開いている。
その穴をのぞくと…ん?彫刻がある?
「サニイ!!すごいの見つけた!!こんな所に彫刻がある!」
そうやって、何度来ても楽しいアンコールトム。大好きアンコールトム。
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