碧眼の天姫―刀の後継者


「グギャギャギャギャーッ!!」


「はあぁぁぁっ!!!!!」


―ザシュッ


鬼の腹に刀を突き刺し、そのまま横へと振るう。


「グギャ!!」


ゆらゆらと後ずさる鬼の頭上へと飛ぶ。



空中で刀を構えた。
羽衣がふわりと舞い上がる。


「……終わりね…あたしと同じ鬼よ…」


そのまま一気に頭を突き刺す。


―ビシャッ


返り血が白い衣を汚しても、あたしは刀を握る手から力を抜かなかった。



人であり鬼となったあたし…


人も鬼も……
分かり合う事はもう出来ない。



これは…鬼との決別……


「…もう…引き返せない…」



例え一人ぼっちになったとしても…


あたしは刀を振るい戦う。
その事に後悔はしない…









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