碧眼の天姫―刀の後継者


「ごめん…ごめんね…」


謝っても許される事では無いけれど…


そのかわり…そのかわりに…



「…あ…たを……るから…」


「…え……?」


ふらふらしながらゆっくりと立ち上がる。


そんなあたしを心配そうに千年は見上げた。


「…あなたを…守るから……」



母様を守れなかった…
兄様をこの手にかけた…
人では無くなった…


それでもまだ…絶望しているわけにはいかない。


まだ一つ…大切なモノが
この世界には残ってる。


「千年…あたしが持ち得る全ての刃で……」


百の…千の刃となって…


「…あなたを守る」


この天姫ノ刀と…あたしの想いに賭けて誓おう…


あたしは…


―あなたを守る鬼になる









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