碧眼の天姫―刀の後継者


―ガタガタガタガタッ


大きな地震が起こる。


「わっ…地震!?」

「…っ…意外に早かったわね…」


あたしはコートを羽織り、靴を履く。


「美琴!?」

「行こう、千年。火鬼が目覚めた」

「!!!」


千年の顔が強張る。


千年…巻き込んでごめん。それでも、あんたの力を貸して欲しい。


「…美琴、俺達絶対生きて帰ろう。俺が守るから」

「うん、あたしもあんたを守るよ…千年」


絶対に殺させない。
あたしは、千年と一緒に生きる為に戦うんだ。


「行こう」


あたしは千年の手を引く。
「了解!」


千年はあたしの手を強く握りしめた。


あたし達は闇の中へと駆け出した。









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