碧眼の天姫―刀の後継者



「来たれ!!天姫ノ刀!!」


空から見えた一筋の光が迷う事無くあたしに向かって飛んで来る。


―ガシッ


あたしは走りながら、刀を受け止める。


『目覚めよ…』

「我が身に宿りし鬼の血よ!!」


体中の血が沸騰したように
熱くなる。


『紅と』

「碧の」

『双つの眼を天に示し時…』


「真の契り交わされん!!」


―ピカッ


光が体から弾け飛んだ。



白い衣を纏い、あたしは空へと舞い上がる。



「美琴!!」

「大丈夫、上から行こう」


あたしは千年の手を掴んだまま、空を飛ぶ。









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